こんにちは。
筋肉薬剤師 北川俊一です。
「トレーニングの時間は確保しているのに、終わったあとに達成感がない」
「時間はかけているはずなのに、成果を実感しにくい」
このような相談を受けることがあります。
その背景には、
“時間があるからこそ集中力が分散してしまう”という現象が関係している場合があります。
この考え方を整理するヒントになるのが、
パーキンソンの法則です。
パーキンソンの法則は、
イギリスの歴史学者 シリル・ノースコート・パーキンソン が提唱した概念で、
主に次の2つの原則で説明されます。
「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」
時間を長く設定すると、その時間を埋めるように作業量や行動が増え、
結果として効率が下がりやすくなります。
「支出は収入に比例して増加する」
収入が増えると、それに合わせて支出も増えてしまう、という考え方です。
この2つは、
筋力トレーニングにもそのまま当てはめることができます。
例えば、
「今日は1時間トレーニングする」と決めた場合、
休憩が長くなる
インターバルが曖昧になる
予定していなかった種目やセットを追加してしまう
といったことが起こりやすくなります。
一方で、
「今日は30分だけ」とあらかじめ決めていると、
インターバルを意識する
必要な種目に集中する
無駄な動きが減る
結果として、短時間でも密度の高いトレーニングになりやすくなります。
トレーニング時間をあらかじめ決める
インターバルを管理する(タイマーの活用)
メニューを事前に決めておく
「長くやる」よりも
「限られた時間で何をやるか」を重視します。
筋力がついてくると、
重量を上げたくなる
セット数を増やしたくなる
種目を追加したくなる
という気持ちが自然に生まれます。
しかし、
筋力(=収入)が増えたからといって
トレーニング量(=支出)を無制限に増やしてしまうと、
回復が追いつかない
慢性的な疲労が抜けない
ケガや停滞につながる
といったリスクが高まります。
週全体でのトレーニング量を把握する
回復(休養・睡眠)もトレーニングの一部と考える
重量や回数だけでなく、フォームや可動域の質を高める
「やればやるほど良い」ではなく、
「回復できる範囲で、質を高める」という視点が重要です。
時間を長く取るほど、集中力は下がりやすい
筋力が上がるほど、やりすぎのリスクも高まる
トレーニングは「足す」より「整える」発想が大切
パーキンソンの法則を意識すると、
短時間でも集中したトレーニング
無駄な疲労を抑えた継続的な運動
が実現しやすくなります。
ウェルラボでは、
こうした行動科学・運動科学の視点を取り入れながら、
健康寿命を見据えたトレーニング設計を行っています。
「時間はあるのに成果を感じにくい」
そんな方こそ、一度 “時間と量の使い方”を見直してみてください。
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