こんにちは。
筋肉薬剤師の北川俊一です。
ウェルラボでは「健康寿命の延伸」を軸に、
薬剤師としての医学的視点と、パーソナルトレーニングの実践を組み合わせた健康サポートを行っています。
今回は、
「筋トレはメンタルに本当に効果があるのか?」
というテーマについて、体験談だけで終わらせず、科学的な背景も含めて整理していきます。
結論から言うと、
筋トレは メンタル面にも明確なプラス効果 があります。
これは「気合」や「根性論」ではなく、
脳内物質の変化
行動心理学的な作用
成功体験の積み重ね
といった、再現性のある仕組みによるものです。
筋トレは、
「自分が思っている限界」に何度も直面する行為です。
・あと1回がきつい
・もう無理だと思った瞬間
・それでも動かせた一瞬
この体験は、心理学でいう
自己効力感(self-efficacy) を高める要因になります。
自己効力感とは、
「自分は行動すれば結果を変えられる」という感覚。
この感覚が強い人ほど、
ストレス耐性が高く、困難に対して折れにくいことが分かっています。
筋トレの特徴は、
成果が数値や感覚として可視化されやすいことです。
・昨日より1回多くできた
・重量が少し上がった
・フォームが安定した
こうした小さな変化の積み重ねが、
「できた」という実感につながります。
この“できた体験”の反復が、
自己肯定感や前向きな思考の土台になります。
特別な成功体験である必要はありません。
継続できる小さな成功こそが、メンタルには最も効果的です。
運動、とくに筋トレや有酸素運動を行うと、
セロトニン(精神安定・気分調整)
エンドルフィン(多幸感・ストレス軽減)
といった脳内物質の分泌が促されます。
これらは抗うつ薬などの作用機序とも一部重なる部分があり、
運動がメンタルに影響を与える生理学的根拠とされています。
「運動後に気分がスッキリする」のは、
気のせいではありません。
少し個人的な話ですが、
私は以前、健康診断の注射がかなり苦手でした。
しかし筋トレを継続する中で、
「この痛み、トレーニングの1セットより短いな」と思えた瞬間から、
不思議と恐怖心が薄れていきました。
これは、
身体的な負荷に慣れることで、心理的ストレスへの耐性も上がった
一例だと感じています。
筋トレは、
ストレスをゼロにする魔法
メンタル不調を完全に治す手段
ではありません。
しかし、
・達成感
・成長実感
・脳内物質の変化
・「やればできる」という感覚
これらを同時に得られる手段は、そう多くありません。
だからこそ筋トレは、
現代社会を生きるための“セルフケア手段のひとつとして非常に有効です。
いきなりハードな筋トレをする必要はありません。
・軽い筋トレ
・自重運動
・短時間の運動習慣
それだけでも、メンタルへの影響は十分に期待できます。
体を動かすことは、
「心を鍛えるための入口」にもなります。
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