2025/04/11

筋トレはメンタルに本当に効果があるのか? 薬剤師の視点で考える「運動と心の関係」

こんにちは。
筋肉薬剤師の北川俊一です。

ウェルラボでは「健康寿命の延伸」を軸に、
薬剤師としての医学的視点と、パーソナルトレーニングの実践を組み合わせた健康サポートを行っています。

今回は、
「筋トレはメンタルに本当に効果があるのか?」
というテーマについて、体験談だけで終わらせず、科学的な背景も含めて整理していきます。


結論|筋トレは“心のトレーニング”にもなる

結論から言うと、
筋トレは メンタル面にも明確なプラス効果 があります。

これは「気合」や「根性論」ではなく、

  • 脳内物質の変化

  • 行動心理学的な作用

  • 成功体験の積み重ね

といった、再現性のある仕組みによるものです。


筋トレがメンタルに効く理由①

「限界を超える体験」が自己効力感を高める

筋トレは、
「自分が思っている限界」に何度も直面する行為です。

・あと1回がきつい
・もう無理だと思った瞬間
・それでも動かせた一瞬

この体験は、心理学でいう
自己効力感(self-efficacy) を高める要因になります。

自己効力感とは、
「自分は行動すれば結果を変えられる」という感覚。

この感覚が強い人ほど、
ストレス耐性が高く、困難に対して折れにくいことが分かっています。


筋トレがメンタルに効く理由②

小さな成長が「自信」に変わる

筋トレの特徴は、
成果が数値や感覚として可視化されやすいことです。

・昨日より1回多くできた
・重量が少し上がった
・フォームが安定した

こうした小さな変化の積み重ねが、
「できた」という実感につながります。

この“できた体験”の反復が、
自己肯定感や前向きな思考の土台になります。

特別な成功体験である必要はありません。
継続できる小さな成功こそが、メンタルには最も効果的です。


筋トレがメンタルに効く理由③

脳内物質の変化(セロトニン・エンドルフィン)

運動、とくに筋トレや有酸素運動を行うと、

  • セロトニン(精神安定・気分調整)

  • エンドルフィン(多幸感・ストレス軽減)

といった脳内物質の分泌が促されます。

これらは抗うつ薬などの作用機序とも一部重なる部分があり、
運動がメンタルに影響を与える生理学的根拠とされています。

「運動後に気分がスッキリする」のは、
気のせいではありません。


【実体験】メンタル耐性が日常にも波及した話

少し個人的な話ですが、
私は以前、健康診断の注射がかなり苦手でした。

しかし筋トレを継続する中で、
「この痛み、トレーニングの1セットより短いな」と思えた瞬間から、
不思議と恐怖心が薄れていきました。

これは、
身体的な負荷に慣れることで、心理的ストレスへの耐性も上がった
一例だと感じています。


ストレス社会における「筋トレの位置づけ」

筋トレは、

  • ストレスをゼロにする魔法

  • メンタル不調を完全に治す手段

ではありません。

しかし、

・達成感
・成長実感
・脳内物質の変化
・「やればできる」という感覚

これらを同時に得られる手段は、そう多くありません。

だからこそ筋トレは、
現代社会を生きるための“セルフケア手段のひとつとして非常に有効です。


まずは「軽く体を動かす」からで十分

いきなりハードな筋トレをする必要はありません。

・軽い筋トレ
・自重運動
・短時間の運動習慣

それだけでも、メンタルへの影響は十分に期待できます。

体を動かすことは、
「心を鍛えるための入口」にもなります。

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