こんにちは、筋肉薬剤師の北川俊一です。
「何もないところでつまずいた」
「段差が以前より気になる」
「歩幅が小さくなったと言われた」
このような変化は、加齢とともにみられることがあります。
しかし、足が上がりにくい状態は転倒リスクの重要なサインでもあります。
早めに気づき、整えていくことが大切です。
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結論|足が上がらない原因は“全身の連携”にある
歩行時に足を持ち上げる動作は、単純な筋力だけで決まるものではありません。
関与する主な要素は以下の通りです。
• 太ももの筋力
• すね(前脛骨筋)の働き
• 股関節の可動性
• 体幹の安定性
• バランス機能
これらが協調して働くことで、安全な歩行が可能になります。
そのため、足が上がらない状態は、身体全体の機能低下のサインである場合があります。
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足が上がりにくくなる主な要因
1. 太ももの筋力低下
長時間の座位や活動量の減少により、太もも前面の筋力は低下しやすくなります。
その結果、
• 足が前に出にくい
• 歩幅が狭くなる
といった変化がみられます。
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2. すねの筋肉の機能低下
つまずきの大きな原因の一つは、つま先が十分に上がっていないことです。
すねの筋肉(前脛骨筋)は、つま先を持ち上げる働きを担っています。
この筋力が低下すると、小さな段差でも足先が引っかかりやすくなります。
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3. 股関節の可動域低下
股関節の動きが小さくなると、足を前方へ十分に持ち上げることが難しくなります。
結果として、
• すり足歩行
• 前傾姿勢
につながることがあります。
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自宅でできる簡単チェック
以下の項目を無理のない範囲で確認してみましょう。
• 10歩、やや大きめの歩幅で歩ける
• 歩行時につま先が上がっている
• 腕が自然に振れている
やりにくさや不安を感じる場合は、機能低下が始まっている可能性があります。
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今日からできる簡単な対策
特別な運動は必要ありません。
日常の中で継続できる軽い運動が効果的です。
① つま先上げ運動
椅子に座り、
• かかとを床につけたまま
• つま先をゆっくり持ち上げる
• 10回程度繰り返す
すねの筋肉を刺激できます。
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② もも上げ運動
立位で、
• 片足をゆっくり持ち上げる
• 2〜3秒保持
• 左右5回ずつ
不安定な場合は、壁や机につかまりましょう。
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③ 股関節の可動域運動
椅子に座り、
• 片足をゆっくり外側へ開く
• ゆっくり戻す
小さな動きで十分です。
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足が上がることで期待できる効果
• 転倒予防
• 歩行の安定
• 外出機会の維持
• 生活の質の向上
歩行能力は、日常生活を支える重要な基盤です。
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まとめ|歩行機能は維持・改善が可能です
足が上がりにくい状態は、
「仕方のない変化」ではなく、整えるべきサインと考えることが大切です。
• つま先を意識する
• 太ももを使う
• 股関節を動かす
日々の小さな積み重ねが、転倒予防につながります。
つまずきや歩行不安が続く場合は、
医師・理学療法士・薬剤師など専門職へご相談ください。
安全に歩き続けるために、早めの対策を心がけましょう。
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