朝の3つの習慣——
体調管理の土台をつくる
シンプルな生活習慣の科学
悩み:なんとなく体調がイマイチな状態が続いている
「なんとなくだるい」
「朝から体が重い」
「特に病気ではないけど
体調がすっきりしない」
こうした訴えは
薬局での服薬指導の場面でも
非常によく聞きます。
検査値に異常はないのに
体調がイマイチな状態が続く場合
朝の生活習慣に
改善のポイントがある
ケースが多くあります。
難しいことは何もありません。
朝の3つの習慣から
始めることを推奨します。
現場と自分の経験から
服薬指導の場面で
体調不良を訴える患者さんに
朝の過ごし方を伺うと
共通するパターンがあります。
水分を摂らずに出勤する。
カーテンを閉めたまま
暗い部屋で過ごす。
体を動かす機会が全くない。
特別に悪いことを
しているわけではないが
朝のスタートの習慣が
体のコンディションを
下げている状態です。
競技ボディビルに取り組む中でも
朝の水分補給・光の刺激・
軽い運動がコンディションに
与える影響の大きさを
実感しています。
この3つが揃っている日と
崩れている日では
体の動きが明確に違います。
習慣① 起きたらすぐ水を飲む
生理学的背景
睡眠中の呼吸・不感蒸泄により
約200〜500mlの
水分が失われます。
起床時の体は
軽度の脱水状態にあります。
脱水状態では
血漿浸透圧が上昇し
血液粘度が増加します。
循環が滞りやすく
代謝が上がりにくい状態で
一日が始まることになります。
コップ一杯(約200ml)の
水・白湯を起床直後に摂取することで
循環血液量が回復し
代謝が動き始めます。
推奨されるポイント
コーヒー・緑茶は利尿作用があるため
最初の一杯は水・白湯が推奨されます。
常温〜温かい温度が
胃への刺激が少なく
飲みやすいです。
習慣② カーテンを開けて光を浴びる
生理学的背景
光は概日リズム
(体内時計)をリセットする
最も強力な外因性の信号です。
網膜の光受容細胞が
朝の光(特に青色光成分)を感知すると
視交叉上核(SCN)に信号が届き
松果体からのメラトニン分泌が
抑制されます。
同時にセロトニン産生が
促進されます。
セロトニンは
気分・意欲・集中力・
睡眠調節に関わる
重要な神経伝達物質です。
また朝に光を浴びることで
14〜16時間後に
メラトニンが適切なタイミングで
分泌されるよう
体内時計が整います。
夜の睡眠の質改善にも
つながります。
推奨されるポイント
起床後30分以内の光の刺激が
効果的とされています。
窓越しでも効果があります。
外に出る必要はありません。
曇りの日でも
室内照明より
屋外・窓際の光の方が
十分な照度があります。
習慣③ 5分だけストレッチをする
生理学的背景
睡眠中は長時間の
不動状態が続きます。
筋肉・関節周囲の組織が
固まった状態で
一日が始まることになります。
軽いストレッチ・体操により
筋肉への血流が促進され
組織への酸素・栄養素の供給が
改善されます。
また軽度の身体活動は
交感神経を穏やかに活性化し
体を「活動モード」に
切り替える効果があります。
急激な高強度運動は
起床直後には
推奨されませんが
5分程度の軽いストレッチは
安全かつ効果的です。
推奨されるポイント
首・肩・腰・股関節を
中心とした全身の
大きな関節を動かします。
痛みが出ない範囲で
ゆっくり動かすことが重要です。
3つの習慣の相乗効果
この3つは独立した効果だけでなく
組み合わせることで
相乗効果が生まれます。
水を飲む
→ 体の代謝が動き始める
光を浴びる
→ 脳が「朝だ」と認識し
体内時計がリセットされる
ストレッチをする
→ 体が活動モードに切り替わる
3つが揃うことで
朝のコンディションが
整いやすくなります。
継続することで
数週間後には
体調の底上げを
実感できるケースが
多く見られます。
まとめ
体調がイマイチな状態が続く場合
まず朝の3つの習慣から
見直すことを推奨します。
特別な道具も
多くの時間も必要ありません。
起きたら水を一杯飲む。
カーテンを開けて光を浴びる。
5分だけ体を動かす。
この3つを毎朝続けることが
体調管理の土台をつくる
現実的な第一歩です。
生活習慣・体調管理についてご不明な点は
お気軽にご相談ください。
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北川 俊一(薬剤師 / スポーツファーマシスト)
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