2026/05/09

花粉症でも風邪でもないのに鼻水が止まらないあなたへ| 薬剤師が教える、寒暖差アレルギーの正体と今日からできる対策

寒暖差アレルギー(血管運動性鼻炎)——
花粉症・風邪との鑑別と
薬剤師が伝えるセルフケアの基本

はじめに

季節の変わり目に
「花粉症でもないのに
鼻水・くしゃみが続く」
という訴えが増えてきます。

こうした症状の一因として
寒暖差アレルギー
(血管運動性鼻炎)が
考えられます。

名前に「アレルギー」と
つきますが
本来のアレルギー反応とは
異なります。

正確な鑑別と
適切なセルフケアの
判断が重要です。

寒暖差アレルギーとは

寒暖差アレルギーの正式名称は
血管運動性鼻炎です。

花粉・ダニなどの
アレルゲンによる
IgE抗体を介した
アレルギー反応ではありません。

急激な温度変化が
自律神経のバランスを乱すことが
主な原因です。

気温差が7℃以上になると
症状が出やすいとされており
鼻粘膜の血管が
収縮・拡張を
うまく調節できなくなることで
粘膜が腫れ
鼻水・くしゃみが
引き起こされます。

不規則な生活・
睡眠不足・ストレスも
自律神経の乱れを
促進する要因となります。

主な症状

透明でサラサラした鼻水が突然出る。
くしゃみが何度も続く。
鼻づまり。
倦怠感・頭痛・
食欲不振・不眠などの全身症状。

発熱はなく
目のかゆみもほぼ出ない点が
特徴です。

花粉症・風邪との鑑別

薬剤師の視点で
最も重要なのが
この3つの鑑別です。

寒暖差アレルギー
原因:温度差・自律神経の乱れ。
発熱:なし。
目のかゆみ:ほぼなし。
アレルギー検査:陰性。
季節:季節の変わり目・通年。

花粉症
原因:花粉(アレルゲン)。
発熱:なし。
目のかゆみ:あり。
アレルギー検査:陽性。
季節:飛散期に集中。

風邪
原因:ウイルス感染。
発熱:あり(微熱〜高熱)。
目のかゆみ:なし。
アレルギー検査:陰性。
季節:通年(冬多め)。

花粉症と思い込んで
抗アレルギー薬を
自己判断で服用しているケースが
見られますが
原因が異なるため
適切な対処も変わります。

正確な鑑別が
最初のステップです。

治療・対症療法

寒暖差アレルギーの
根治療法は
現時点では確立されていません。

症状が強い場合の対症療法として
以下が有効です。

抗ヒスタミン薬
鼻水・くしゃみを
抑制します。
花粉症と同様の薬が
使用されることがありますが
効果には個人差があります。

点鼻ステロイド薬
鼻粘膜の炎症を
局所で抑制します。
継続使用で効果が
高まります。

薬での対症療法と並行して
自律神経を整える
生活習慣の改善が
根本的なアプローチとなります。

予防・セルフケアのポイント

重ね着による温度差の軽減
室内外の温度差を
体感レベルで小さくすることが
基本の対策です。

首・手首・足首の保温
太い血管が通るこの3箇所を
温めることで
体温調節の負担が
軽減されます。

マスクの着用
冷気が鼻粘膜に
直接当たることを防ぎます。

適度な運動・筋肉量の維持
筋肉量が多いほど
体温調節機能が安定し
温度変化への対応力が
高まります。

薬剤師・ボディビル競技者として
実感していることですが
筋肉をつけることは
寒暖差への耐性にも
つながります。

自律神経を整える生活習慣
規則正しい睡眠・食事・
適度な運動が
自律神経の安定化に
最も有効です。

ストレス管理も
重要な要素の一つです。

受診の目安

以下に該当する場合は
医療機関への受診を
推奨します。

発熱・喉の痛みを伴う場合
(風邪・感染症の可能性)。

目のかゆみが強い場合
(花粉症・アレルギー性結膜炎の可能性)。

市販薬で改善しない場合。

症状が2週間以上続く場合。

鼻の症状の見極めに
迷われている場合は
まず薬剤師にご相談ください。

 

───
北川 俊一(薬剤師 / スポーツファーマシスト)
Well Lab — well-lab-kitagawa.net

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