2026/02/13

食事誘発性熱産生を意識した食事管理 ― 体温維持が免疫機能を支える ―

加齢とともに、

• 体が冷えやすくなった

• 風邪をひきやすくなった

• 回復までに時間がかかる

• 食事量が減ってきた

• 疲れやすくなった

と感じる方は少なくありません。

こうした変化の背景には、体温維持機能の低下が関係している場合があります。

体温を保つことは、免疫機能や回復力の維持に重要な要素です。

結論|体温を保つ食事が免疫の土台となる

免疫機能が適切に働くためには、

• 体温が安定している

• 血流が保たれている

• 基礎代謝が維持されている

といった条件が必要です。

その体温維持に関与する重要な仕組みの一つが

**食事誘発性熱産生(DIT:Diet Induced Thermogenesis)**です。

これは、食事を摂取した後、消化・吸収・代謝の過程で体内に熱が生じる現象を指します。

つまり、食事は栄養補給だけでなく、体を温める役割も担っています。

加齢と体温低下の関係

高齢期には、以下の変化が重なりやすくなります。

• 筋肉量の減少

• 活動量の低下

• 食事量の減少

筋肉は体内で熱を生み出す主要な組織です。

筋肉量が減少すると、基礎代謝が低下し、体温も下がりやすくなります。

さらに、食事量が減ると食事誘発性熱産生も低下します。

その結果、

• 冷えやすい

• 免疫機能が低下しやすい

• 体調回復が遅れる

といった状態につながることがあります。

栄養素と熱産生の関係

三大栄養素のうち、熱産生が最も高いのはたんぱく質です。

• たんぱく質:熱産生が高い

• 炭水化物:中程度

• 脂質:比較的低い

たんぱく質は消化・代謝に多くのエネルギーを必要とするため、体内でより多くの熱を生み出します。

そのため、

• 主食中心でおかずが少ない

• 食事量そのものが少ない

• たんぱく質摂取が不足している

といった食生活では、体温が上がりにくくなる可能性があります。

たんぱく質摂取の目安

一般的な高齢者では、

1食あたり約20g前後のたんぱく質摂取が一つの目安になります。

(体格・活動量・疾患の有無によって調整が必要です)

食事例

例①:和食中心の食事(約25〜30g)

• 焼き魚 1切れ

• 冷奴 半丁

• 味噌汁

• ごはん

温かい食事は、体温維持の観点からも有効です。

例②:食事量が少ない方向け(約20〜25g)

• 卵2個

• ヨーグルト

• 牛乳1杯

量が多く取れない場合は、栄養密度を高める工夫が重要です。

例③:手軽に追加できる食品

• 納豆

• 豆腐

• ツナ缶

• さば缶

既存の食事に「一品追加」するだけでも改善につながります。

体温が安定することによる影響

体温が適切に保たれることで、

• 免疫機能の維持

• 疲労回復の促進

• 食欲の安定

• 活動量の維持

• 転倒予防への寄与

などが期待されます。

体温は、健康維持の基盤となる要素の一つです。

注意点|低栄養と筋肉減少の連鎖

高齢期において注意すべきは、

• 食欲低下

• 体重減少

• 筋肉量減少

という流れです。

筋肉量が減少すると、

• 体温低下

• 免疫低下

• 体力低下

といった負の連鎖が生じやすくなります。

そのため、十分な栄養摂取は予防的な意味合いも持ちます。

まとめ|「食べること」は体温維持と免疫維持につながる

体温維持は、特別な対策ではなく、日常の食事管理から支えることができます。

• たんぱく質を意識する

• 温かい食事を取り入れる

• 食事量を極端に減らさない

こうした基本的な取り組みが、

体温と免疫機能の維持につながります。

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