はじめに
前回(第5回)は
全面性の原則について
解説しました。
第6回は
2つ目の
実践的原則である
「意識性の原則」を
詳しく解説します。
同じ運動を行う場合でも
その目的を
理解しているかどうかで
得られる効果に
差が生じるという
重要な原則です。
意識性の原則とは
意識性の原則とは
無意識的に
運動を行うよりも
運動の目的を
理解した上で
取り組む方が
効果が高いという
原則です。
同一の運動であっても
「何のために
行っているか」を
理解しているかどうかで
得られる
トレーニング効果に
差異が
生じます。
具体例による理解
猫背改善を
目的とした運動
肩甲骨を
内側に
寄せる運動を
行う場合
単に
動作を
繰り返すのではなく
「猫背を
改善するために
肩甲骨周囲の
筋肉
(菱形筋・
僧帽筋中部など)を
使用している」と
理解した上で
取り組むことで
対象とする
筋肉への
意識が
向きやすくなり
効果的な
刺激が
入りやすくなります。
転倒予防を
目的とした運動
片足立ちを
行う場合
単に
「片足で
立つ」という
動作のみを
行うのではなく
「転倒を
防止するために
バランス感覚
(固有受容性感覚)と
体幹・下肢の
筋力を
鍛えている」と
理解した上で
取り組むことで
姿勢・
意識の向け方が
変化し
より効果的な
トレーニングと
なります。
目的理解が
効果に影響する
メカニズム
意識性の原則が
効果に
影響を与える
背景には
複数の要因が
関与しています。
対象筋への
意識の集中
(マインド・マッスル
・コネクション)
運動の目的を
理解していると
「どの部位に
効かせるべきか」を
意識しやすくなります。
これにより
目的とする
筋肉・組織への
神経系の動員が
促進され
効果的な
刺激が
入りやすくなる
可能性があります。
継続性の向上
目的が
不明確な運動は
動機づけが
維持しにくい
傾向があります。
「これは
特定の目的のために
行っている」という
理解があることで
意味のある行動として
継続性が
向上しやすくなります。
効果の
自己評価の
向上
目的を
理解していることで
「目的とする変化
(猫背の改善・
転倒リスクの
低下等)が
得られているか」を
意識的に
評価することが
可能になります。
これが
さらなる
継続への
動機づけにも
つながります。
目的が不明確な
運動の問題点
「とりあえず
身体を
動かす」という
姿勢自体は
否定されるものでは
ありません。
しかし
目的の理解を
伴わない場合
以下のような
課題が
生じやすくなります。
効果が
得られにくい
(目的とする部位・機能への
刺激が不十分になりやすい)。
継続の
動機づけが
維持しにくい。
得られた効果を
自己評価しにくい。
現場と自分の経験から
競技ボディビルに
取り組む中で
対象とする
筋肉を
意識しながら
トレーニングを
行うことは
基本的な
実践方法です。
例えば
背部の
トレーニングにおいて
「上腕の力で
引く」動作と
「背部の筋肉で
引く」動作では
得られる
トレーニング効果が
大きく
異なります。
同一の
動作パターンであっても
意識の向け方によって
効果が
大きく
変化することを
実践的に
経験しています。
これは
競技者に限らず
一般の方の
健康運動においても
同様に
当てはまる
原則です。
実践方法:
目的の言語化
意識性の原則を
実践に
取り入れるための
具体的な方法は
運動開始前に
その目的を
一言で
言語化することです。
例:
「これは
猫背改善のための
肩甲骨運動である」
「これは
転倒予防のための
バランス運動である」
「これは
階段昇降を
容易にするための
下肢筋力トレーニングである」
このように
目的を
明確に
言語化してから
運動に
取り組むことで
意識性の原則を
効果的に
活用できます。
セルフチェックの
実践方法
現在
取り組んでいる
運動・
ストレッチについて
以下を
確認することを
推奨します。
「この運動は
何のために
行っているか」を
明確に
説明できるか。
明確な目的が
思いつかない場合
その運動が
現在の
自分にとって
本当に
必要かどうかを
見直す
機会と
することも
有効です。
まとめ
意識性の原則は
運動の目的を
理解した上で
取り組むことで
効果が
高まるという
原則です。
対象筋への
意識の集中・
継続性の向上・
効果の
自己評価のしやすさという
複数の観点から
目的の理解は
トレーニング効果に
影響を与えます。
運動を行う際は
「これは
何のために
行っているか」を
言語化することを
意識してください。
次回(第7回)は
3つ目の実践的原則である
「漸進性の原則」を
解説します。
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お気軽にご相談ください。
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北川 俊一(薬剤師 / スポーツファーマシスト)
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